Prevention of anemia

 貧血の予防

●貧血ってどんな病気?

貧血というと「血が薄い病気」と思っている方が多いようですが 実際は、血液中に含まれる「ヘモグロビン」の量が減って足りなくなった状態をいいます。
血液は血漿と呼ばれる「液体成分」と、赤血球・白血球・血小板という 「血球成分」から構成されます。
ヘモグロビンは赤血球に含まれる赤い色素のことです。
赤血球が作られるためには、鉄とタンパク質が必要となります。


<鉄の働き>

血液の中で体に必要な酸素を運搬している赤血球中の色素をヘモグロビンといいます。鉄分が不足するとこのヘモグロビンが作られなくなり、その結果体に酸素が行き渡らなくなってさまざまな貧血症状が起きます。

 

 

●貧血と言われたら・・・

<たかが貧血とバカにするなかれ!>

 貧血とは、体内の各臓器や組織に酸素を供給する血液中のヘモグロビンが減少して、体内が酸欠状態になっていることです。その原因としては、大きく分けて次の3つが考えられます。


@鉄分の不足
  ・・・食生活の工夫で鉄分を補う。


A骨髄が血液をつくらない
  ・・・血液の専門医を受診して精密検査を受ける必要がある。
    
Bからだのどこから出血している
  ・・・痔や胃潰瘍、子宮筋腫などが考えられるので、受診してくわしい
     検査を受ける必要がある。
    
 いずれにしても、貧血といわれたら、その原因をはっきりさせることが先決です。

●女性に多い鉄欠乏性貧血

貧血の大部分は体内の鉄分の不足によるもので、女性に多くみられます。とくに無理なダイエットや偏食などによる若い女性の貧血が増えています。不摂生な食習慣を改めて、鉄分を多く含む食品を積極的にとるように心がけましょう。

●鉄欠乏性貧血はどうして起こるの?

@鉄の摂取量が足りない。

偏った食生活などが原因で、食事から摂る鉄が不足している場合。

A鉄の排出が多い。

月経や病気(胃・十二指腸潰瘍、ポリープ、痔など)による場合。

B子供の場合は成長期の節目、体がずんずん大きくなっていく乳幼児期と
 思春期に鉄不足が起こりやすくなります。

●貧血の症状

■ 疲れやすい
■ 食欲不振
■ 頭痛
■ 動機、息切れ
■ 顔色が悪い
■ めまい、立ちくらみ

●貧血を予防するには?

@栄養バランスのよい食事を摂る。

A良質のタンパク質と鉄分が不足しないようにします。
(タンパク質不足は、赤血球をつくる能力を低下させます)

B食事はよくかんで、ゆっくり食べる。
(胃酸が分泌され、鉄などの消化・吸収が高まる)

C多食・過食に注意する。
(胃腸に負担がかかると、消化吸収能力が低下。
   アルコールの飲みすぎも注意)
Dストレスをためないようにする。
(胃腸はストレスの影響を受けやすい臓器です。
食欲不振や胃の機能低下を招かないようにしましょう)

●鉄分の採り方

鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄とがあります。ヘム鉄は肉や魚などに含まれ、非ヘム鉄は野菜などに含まれます。吸収率は植物性食品の非ヘム鉄が1〜10%に対して動物性食品のヘム鉄は5倍以上の10〜30%とかなり優位。動物性の食品を中心に摂るようにしましょう。

 

【ヘム鉄】
鉄分を摂取するためには動物性の食品が欠かせません。多く含まれている食品は以下のものです。(豚・鶏のレバーがだんとつです)
【非ヘム鉄】
たんぱく質やビタミンCと一緒に摂る事によって吸収率がアップします。
肉や魚と一緒に料理したり、ビタミンCの多い野菜と一緒に摂りましょう。野菜ジュースなどでも効果があります。


●鉄を多く含む食品

 
目安g
鉄量mg
 
目安g
鉄量mg
 ゆでそば
240
1.9
 豚レバー
60
7.8
 マカロニ
100
1.5
 鶏レバー
60
5.4
 ごま
10
1
 牛レバー
60
2.4
 高野豆腐
17
1.9
 ほうれん草
70
2.6
 納豆
50
1.7
 小松菜
70
2.1
 しじみ
50
5
 ブロッコリー
70
1.3
 かつおフレーク
50
4
 ひじき
5
2.8

●貧血を予防・改善する栄養素は?

 

●緑茶、コーヒーなどに含まれるタンニンは鉄分の吸収を悪くします。
  食事の前後 1時間はひかえましょう・


●子供の場合

病気というより、部分的な栄養の偏りが原因です。
体が大きくなるときは、血液も筋肉もどんどん量が増えるので
鉄分の摂取が食事だけで間に合わなくなってしまう事があります。
子供の偏食は、親の偏食の反映ということも多いので、家族全体
で偏食せず、まんべんなく食品を食べるようにしましょう。

●牛乳の飲みすぎも貧血に(牛乳貧血)

牛乳は鉄分が0.1mg/dlと少なく、鉄の吸収を妨げる働きが
あります。牛乳を多く飲ませるよりも食事内容を豊にしましょう。

●その他
   クエン酸(酢)やカルシウムも一緒に摂るといいと言われています。
   また漢方的にはロイヤルゼリーやキクラゲがいいとされています。
 【新説】

● ほうれん草に含まれるシュウ酸が鉄・カルシウムの吸収を阻害し、貧血や骨粗しょう症・結石に逆効果とも言われていますが、シュウ酸による影響が出るのは生で1キロ以上食べた場合ですので、適量特にゆでて食べる場合はほぼ心配ないと言っていいようです。


● 鉄分はタンニンが含まれるお茶やコーヒーと一緒に摂らない方がいいと言われていました。タンニンが鉄と結びついて吸収が妨げられるためですが、ヘム鉄はタンニンと結びつくことがないので一緒に摂っても大丈夫なようです。