骨 粗 鬆 症




 

骨の成長としくみ

骨は「カルシウムの銀行」とも呼ばれ、体内にあるカルシウムのなんと 99%を貯蔵しています。

カルシウムは、常に血液中に一定量を保って存在していますが、体内で合成することができないので、食べ物から摂るしかありません

もし、カルシウムが体内に入ってこない場合は、骨は自らのカルシウムを血液中に溶かしだして、濃度を一定に保とうとします。

カルシウムが引き出される一方だと、骨はやがてもろくスカスカになってしまいます。


骨知識

骨は鉄筋コンクリート状の組織で、水分、無機質(リン酸カルシウム) 有機質(タンパク質、多糖体)から構成されています。

全身を形づくる骨は、成人で206個あります。新生児の骨は350個 ですが、成長の段階で幾つかの骨が癒着して206個になります。

この癒着が完了するのは、男性18歳、女性は15歳半くらいです。

また、全身の骨の重さは体重の約5分の1です。
体重50kgの人で10kgほどです。

骨は@体全体の構造を保つ支柱としての役割

A脳や臓器を外部からの障害から守る


Bカルシウムの貯蔵庫

C骨の中心部の骨髄では 血球を作る・カルシウムの貯蔵庫としての役割があります。

骨粗鬆症になる原因は?

@加齢
普通の健康な人でも、骨量は45歳くらいから減り始める


A遺伝・体質による
家族に骨粗鬆症の人がいる場合、なりやすいともいわれている。また、体重の多い人ほど骨の量が多いといわれる(小柄な人より大柄な人のほうがなりにくい)


B女性ホルモンの不足による
閉経後の女性がなりやすい。女性ホルモン「エストロゲン」が減少すると骨量が減少すると考えられている


Cカルシウム代謝調節ホルモンによる
人の身体のはたらきを調節するカルシウム代謝調節ホルモンのはたらきにより、骨の吸収と形成が調節されているが、これがなんらかの原因でバランスが崩れ、吸収が形成を上回ると骨粗鬆症になる


D栄養不足による
カルシウムの摂取が不可欠ではあるが、その吸収率を高めるのに必要なのがビタミンDやビタミンKなど。
これらが不足していては、カルシウムが吸収されにくい


E運動不足による
骨にはある程度負荷をかけたほうが強くなる。なにも激しい運動でなくても、ウォーキングでも十分OK。また、太陽光を浴びるのも必要


F喫煙・飲酒による
たばこの吸いすぎは胃腸をあらし、カルシウム吸収率を悪くする。また、過度の喫煙や飲酒は、身体のバランスを崩してホルモンの異常をきたすので注意

 

女性に多いのは何故?

骨密度の様子をグラフにしてみると女性の場合は、50歳前後の閉経後急激に下降しているのがわかる。

それに対して男性は年齢と共になだらかに下降しています。

これは女性の骨と女性ホルモンが大きく関わっているからです。

思春期以降の女性の骨を丈夫にする役割は、女性ホルモンであるエストロゲンが担っています。
40代以降、エストロゲンの分泌が低下し、骨からカルシウムがどんどん抜けてもろくなり、閉経でエストロゲンの分泌が決定的に低下すると
骨密度も急速に減少してしまいます。

閉経以降の50歳代で3割、60歳代で5割、70歳代では7割の女性が骨粗しょう症にかかっているという報告もあるそうです。

骨粗しょう症がコワイ理由

骨粗しょう症がコワイのは、転倒した場合、寝たきりにつながるような深刻な骨折をおこす可能性があることです。

寝たきりはさらに認知症を招きやすく、そうなると日常生活を自力で行なうことが厳しい状況になってしまいます。

 

骨 粗 鬆 症 チェック

生活習慣
 
たばこ、お酒、カフェインをよく摂る 喫煙はエストロゲンのはたらきを阻害する原因。また、カルシウムの吸収率を妨げたりする。
過度のアルコールやカフェインの摂取も尿中のカルシウムの排泄を促進してしまう。
偏食・ダイエットを繰り返している 偏食や食事制限によるダイエットはカルシウムの摂取量を減らしてしまう。また卵巣機能に悪影響を及ぼし、エストロゲン分泌の異常の原因にも。
運動が嫌い 運動不足だと、骨に十分な負荷がかからず骨へのカルシウムの吸収が妨げられてしまう。
インスタント食品をよく食べる インスタント食品に多く含まれているリンを摂りすぎると、尿中のカルシウム排泄を促す作用がある。
また、栄養のバランスが崩れ、カルシウム不足を招く結果に。
日光に当たる機会が少ない カルシウム吸収に必要なビタミンDが合成されない。
体質・病気  
家族に骨粗しょう症の人がいる 身内に骨粗しょう症の人がいる場合、もともと骨密度が少なかったり、骨のカルシウムが溶け出しやすい体質を受け継いでいることもある。
身長が低く、やせ型 身長が低くやせ型の人は、骨に十分な負荷はかかりにくいので骨粗しょう症になりやすいといわれている。
胃腸が弱い 胃腸が弱いとカルシウムを上手に消化吸収できず、排泄分が多くなってしまう。
肝臓病・腎臓病 肝臓や腎臓の機能が低下すると、ビタミンDを骨に役立つ形に変えられない。
糖尿病 食事制限がある。骨の形成に必要なインスリン様物質が少ない。
副腎皮質ホルモン剤の内服 骨の成長を妨げる。

骨密度を測ってみよう

骨粗しょう症はほとんど自覚症状がなく、気付いたときにはもう骨がスカスカに
なってしまった状態。そうなる前に、まずは自分の骨密度を測ってみよう!

日本人は骨が弱い?

成人の1日あたりのカルシウム所要量は、600mg。
しかし、実際には、日本人の約70%の人はこれだけの量を摂取できていないといわれる。
カルシウム摂取率は、先進国の中でも最下位だ。
昔は、日本人の食事といえば、カルシウムたっぷりの小魚や野菜中心のバランスのとれたメニューだった。しかし昭和30年代頃を境に日本人の食生活は大きく変わり、肉料理や加工食品(特にインスタント食品)中心になってきた。

また、そもそも日本の土壌にはカルシウムが少ないために、野菜や水などに含まれるカルシウムも少ないらしい。
こうしたことも、今日の日本人のカルシウム不足の大きな原因だろう。
ご存知の通り、カルシウムは骨や歯をつくる大事な原料である。しかしそれだけではない。
筋肉の伸び縮みをコントロールする、刺激に対する神経の感受性を鎮めるアレルギーなどの過剰な反応を抑える、というように 体のあちこちでいろいろな働きをしているのだ。

 

カルシウム

厚生省が定めた1日に必要なカルシウムの量は600mg。
これは、尿や汗、便などで失われるカルシウムの量とほぼ同じだ。
しかし、「600mgとっていれば大丈夫」なのではなく、「最低でも600mg」だと思って欲しい。
もちろん、妊婦や授乳期の女性は1000〜1100mg、成長盛りの人は700〜900mg、
など人によってそれぞれ差はあるものの、最低でも600mgは摂取したいものだ。

 

カルシウムをとるには牛乳がいちばん!?

カルシウムをとる代表的な食品は「牛乳」。よくいわれているカルシウム吸収率は
牛乳で53%、小魚で38%、野菜で18%。
やっぱり、牛乳はカルシウムの王様!ではあるが、
もちろん他の食品でもとれるので、牛乳が苦手な人は他のものからとるように心がけて。

カルシウムが不足するとどうなるか

@歯がもろくなる
A骨がもろくなり、骨折や変形がおこりやすくなる
B骨粗しょう症や骨軟化症を引き起こす
C高血圧症や動脈硬化、糖尿病を引き起こす
D出血した時 血がとまりにくくなる
E心臓の筋肉の収縮異常により心筋梗塞の原因となる
F神経過敏になり、イライラする

カルシウム含有量

「炭酸飲料が骨を溶かす」のは本当か?

炭酸水を飲んでも、それが直接骨について溶けるわけではない。カルシウムの摂り方が足りないと副甲状腺ホルモンが増えるため骨が溶けていくことになる。

(カルシウム調節ホルモンのひとつ。骨吸収を促進したり、腎や尿細管からのカルシウム再吸収を促進して血清カルシウム値を上昇させる働きがある。)


「宇宙旅行をすると骨が弱くなる」のは何故?

骨はもともと重力に対抗して身体をまっすぐ立たせ、脳や心臓のような大切な器官を外からの力から守るためにできたものです。

骨に重力がかからなくなると、骨は急激にやせ細ってしまう。
一説によると、骨に力が加わると電気が通り、これが骨の細胞を刺激して骨芽細胞が骨を作るそうな。
力が加わらなくなれば、さっそく骨を作るのをやめてしまうそうです。

普通の食事をとっていたのではカルシウムが不足するの?

これは日本の土壌が関係している。日本は一部を除いて火山島だ。
火山灰の土地というのは、サラサラしていて水をよく通し、酸性でアルカリ土類金属のカルシウムをあまり含んでいない。
この火山灰土壌を通ってくる飲料水ももちろんカルシウムはあまり含まれて
いないため、カルシウム不足になる原因をつくっているのだ。

さらに、欧米に比べ、日本人は乳製品を取ることが少ないのも原因の一つ。
もちろん、乳製品以外に海草や小魚、豆腐などからカルシウムを取ってはいるものの、やはり乳製品にはかなわないのだ。

骨の健康には活性型ビタミンDの助けが必要

体内の活性型ビタミンDは、カルシウムを吸収する小腸の働きを助けたり、骨の新陳代謝をつかさどるなど、重要な役目をしています。
つまり、骨の健康のためには、カルシウムの摂取とともに活性型ビタミンDの助けが不可欠なのです。

加齢に伴う肝臓や腎臓の機能の低下などにより、体内でビタミンDを活性型ビタミンDに変える能力が低下すると、カルシウムの腸管での吸収が悪くなり、骨が弱くなります。

ビタミンD含有食品

(食育大辞典参照)

■カルシウムとともに骨をつくる
ビタミンDは、カルシウムやリンの吸収を促し、骨や歯に沈着させるはたらきをします。発育期の子供や、妊娠・授乳期の女性は特に必要で、所要量は成人の所要量の3倍になります。

■日光に当たるとつくられる
ビタミンDは、紫外線を浴びることにより体内で合成されます。余り日光に当たらない人や、冬場の日照量が少ない地域の人、スモッグの多い都会人などは、食物から摂取する必要があります。

+ビタミンD(μg)成人1日あたりの目安量 :5μg
  *目安量…ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量。

イワシは血液をサラサラにしたり、血栓や梗塞を防いでくれるEPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)という最近話題の不飽和脂肪酸がたいへん多く含まれています。
また骨粗鬆症を防ぐカルシウムも多く含まれ、その吸収を促進させるビタミンDも含まれていますから、イワシはできれば丸ごと食べていただきたいですね。
タンパク質、脂肪も良質で、ビタミンB2も含まれ、成長期の子供からお年寄りまで、積極的に食べたい魚です。
うなぎは夏の土用の丑の日に夏ばてを防ぎ、体力回復のために食べられてきました。それは何も言い伝えではなく、これでタンパク質、ビタミン、ミネラルを補給して暑い夏をのりきってきたのです。
またうなぎの表面がヌルヌルしているのは、 ムコプロテインという糖タンパクの一種で、これが弱った胃腸の粘膜を保護し、消化吸収を助けるので、夏の食欲不振を解消し、 夏ばてから栄養不足となることを防いでくれます。
うなぎの肝に多く含まれているビタミンAが消化器や呼吸器、目の粘膜を強化する効果 をもち、 胃腸の病気や風邪の予防、夜盲症にも有効です。
うなぎのビタミンAはレチノールと呼び、野菜のカテチンと違って、 全部吸収されますので、夏ばてを防いでくれます。
他にもビタミンB2やビタミンE、それにEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)も豊富に含まれ、動脈硬化、疲労回復、 老化防止に効果的です。
以前にはコレステロールが高いとして敬遠されておりましたが、卵黄に含まれているレシチンに血中コレステロールを溶かす作用があるそうで健康な人であれば1日1個ぐらいなら心配はないということです。また、レシチンには血管を掃除し、脳の血管障害を防ぎますので、ボケ防止などにも効果 があるとされています。
たまごはビタミンC以外の栄養素をすべて含んでいる優秀な食品であり、体内への吸収率も半熟だと96%にもなるうえに、若返りのビタミンともいわれるビタミンEも多く含んでおり、過酸化脂質の生成を防ぐはたらきもあって、老化や糖尿病予防にも効果 があるとされています。
そのほか、たんぱく質も多く、細胞の維持や脳やからだの若さを保つうえでの優れた食品といえますでしょう。
日本ではサケといえばシロザケを指し、そのほかのサケ科の魚をマスと呼んでいます。

ビタミン群が豊富でとりわけビタミンDが多く、100g(約1切れ)中に130IUも含んでおりカルシウムの吸収に役立ちます。まとめて摂ったほうが有効であるビタミンB群(B1・B2・ナイアシンなど)は成長促進、消化を助ける、胃腸障害をやわらげる、血液循環をよくするなどの効果 があげられますが、サケはそのビタミン群をすべて含んでいます。
さらには良質なたんぱく質を100g中20gも含んでいます。血行をよくして肩こりを解消したり、胃腸を温めたりするビタミンEやDHAも多く含んでいるので脳細胞を活性化するということから、デスクワークで疲れやすい人におすすめの魚です。

サンマにはビタミンB12やビタミンA、DHA、EPA、良質のたんぱく質等を豊富に含みその栄養素は脂部分に多く含まれています。

ビタミンB12は貧血に効果 があり、またビタミンA(レチノール)は皮膚や粘膜を丈夫にし眼精疲労を防ぐなど。またガンの予防にもなります。
DHAとEPA(不飽和脂肪酸)は動脈硬化、心筋梗塞、高血圧などの予防に効果 的です。

また、たんぱく質はアミノ酸価100と高く効率の良いたんぱく質をたくさん摂取できます。サンマは日本人にとっては古くから広く庶民に好んで食べられている魚で「秋刀魚」と名の通 り10月中旬頃が旬でこの時期のサンマが一番脂がのっていておいしいとされています

しいたけには食物繊維が多く含まれ、便秘の解消のほか、血圧や血中のコレステロールを下げ、高血圧や動脈硬化の予防や改善にも良いと考えられています。
その他、レンチナンという抗ガン作用のある成分は、乳がん、胃がん、前立腺がんの治療に用いられることがあり、有効性が期待されています。
また、エルゴステロールという成分は、紫外線にあたるとビタミンDに変化する性質があり、カルシウムの吸収を助けてくれます。生しいたけも干ししいたけも、使用前に日光に当てることで、含まれるビタミンD量を増やすことができます。

しいたけには、旨味成分のグアニル酸やグルタミン酸が多く含まれます。生よりも干した方が、より多くの旨味成分が含まれ、また戻し汁に多く溶け出すので、だし汁として広く利用されます。

薄い塩水でゆでて七分乾きにしたものがシラス、さらに乾燥させたものがジャコ(ちりめんジャコ)です。両方ともカタクチイワシの雑魚を干して作っています。
ジャコにはそのほかサバやイカナゴの雑魚で作ったものもあります。シラスを板状にして干すとタタミイワシとなり、成長して6〜9cmくらいになったものをそのまま干したものがごまめ(田作り)、塩水で煮て干したものが煮干、開いてしょうゆ・みりん・砂糖をあわせた調味液につけ干したものがみりん干しといわれています。

カルシウムの摂取量 においては、シラスを大さじ1杯食べると27mg、煮干5尾なら110mg、タタミイワシ1枚なら48mgといわれるほど骨ごと食べられる小魚類はカルシウムの供給源としてすぐれているといえるでしょう。
その上ビタミンDも含んでいますのでカルシウムの吸収も促進されます。
ただし、カルシウムは吸収率の低い栄養素のひとつといわれ、吸収を妨げるような食品には注意が必要でしょう。たとえばリンを含んだハムやソーセージなどの加工食品は注意しましょう。カルシウムとの比率がリンに偏りすぎるとリンはカルシウムと結びつき、せっかく摂取したカルシウムがうまく利用できず排泄されてしまうということにもなりかねません。

マグロには多量 のDHAが含まれているためで脳に十分DHAが補給されていると脳細胞の減少が抑えられ、脳神経の突起が伸びて情報の伝達がスムーズに行われると言われています。
また老人性痴呆症の患者にもDHAの効果 は高くカプセルを飲用してもらったところ判断力がよみがえったと言う結果 なども報告されています。
ほかには必須微量元素セレンが含まれていてセレンは脂肪の酸化や過酸化脂質の生成をおさえます。また、血管の老化予防に作用を促すビタミンEと共に過酸化脂質を分解します。さらにはガンの予防や狭心症、心筋梗塞の予防にも効果 があると言われています。
まいたけはビタミンDを多量に含みグルカンと言う多糖類が主成分です。グルカンは低下した免疫機能を回復させると共にガン細胞の増殖を食い止める作用がありガン予防に有効です。グルカンは食物繊維のように消化されずに腸を刺激し老廃物などの排出を助け大腸ガンの予防に効果 があると言われています。
他にはビタミンB2を含んでいるため肥満を防ぐ働きもありダイエットにも役立ちます。最近では日本薬理学会でグルカンには抗エイズ作用もあると報告されています。まいたけは秋田県、新潟県、群馬県などが主な産地で古くから食用きのこの最上クラスとして重宝がられてきました。

 

運動

骨ケアにも運動は欠かせない。運動して骨に負荷をかけることで骨に電気が走り、カルシウムが沈着しやすくなるのだ。また筋肉が強化されて骨を保護し、骨折しにくくなるという面もある。若い頃から運動を続けてきた人や、日常生活で体をよく動かしている人は骨密度が高いというデータもある。

骨ケアには激しすぎる運動でなければ、どんなものでもOK。
毎日できるような運動を長続きさせることが肝心。
これから何か始めるとしたら、ウォーキングがオススメ。
地球にはたらく重力で、歩くだけでしっかり骨に負荷をかけることができる。
1日1時間を目標に、それがムリならせめて30分多めに歩くことを続けてみよう。

日光浴

日焼けする程の日光浴は皮膚がん発生の危険性がありますが、1日30分くらい日光浴をすると皮膚内のプロビタミンDから
ビタミンDが形成され、腎臓や肝臓で活性型に変わり、カルシウムの腸管での吸収を促進したり、骨の形成を高めます。